Scarab

スカラベ

世界で最初に神格を与えられた昆虫

 

インドでは1匹のスカラベがいれば、土地が豊かになると言われ、
大地の守り神と考えられているとか。

スカラベこそは世界で最初に神格を与えられた歴史の古い昆虫なのです。

古代エジプト人は、糞玉を転がして大きな球体を作るスカラベをみて、
その球体を太陽とみたて、スカラベを太陽の運行を司る神、
太陽神ケプリの化身に位置付けました。

太陽は復活と、再生のシンボルとして崇められ、
4千年前からスカラベの護符や装飾品を飾ったのでした。

わずか18才で謎の死をとげたエジプト王朝最後の王、ツタンカーメンも、
自分の即位名の一部にケペル(スカラベ)を用いたことで、
益々スカラベ信仰は広がっていったのでした。

スカラベは必ずしも王専用のシンボルでなく、役人や聖職者も用いたそうです。

巨大なモニュメントなどを除けば、装飾品としてのスカラベの大きさは、
1~12cmほどで有るものが多く、多彩な鉱物でカービングされていた様です。
黒花崗岩、閃緑石、黒曜石、水晶、トルコ石、碧玉、 孔雀石などの
今でもよく知られる天然石から、時には金や銀まで用いられていたのだとか。

それらはエジプトの各地から出土し、世界中の博物館でスカラベを用いた
アンティーク品を見る事が出来ます。

復活と再生のシンボル

 

スカラべは、なぜかオスしか存在しないと信じられていたユニークな昆虫で有るため、
武人再生の象徴として、兵士たちにスカラベ型の指輪をはめることが流行し、
そしてこの風習は古代ローマ兵士にも伝承され、長く受け継がれたのだとか。

創造的な太陽のエネルギー、物事を実際的に動かしていく男性性のエネルギー、
復活と再生を望む方にピッタリかも知れません。