こんにちは ボーディーツリーです。
先日、仙川に住む友人のお見舞いに、別な友人を連れ立って出かけました。
お天気も良く、風が爽やかで暖かい日だったので、とても気持ちよかった。
お弁当をこしらえて行ったので、家の中でちょっとしたピクニック気分を味わえた。
友人は心臓大動脈乖離を発症し、正月早々緊急入院したのだけど、九死に一生を得て
元気そうで安心したが、いろいろ話を聞いているうちに、入院する際は家族以外は保証人になれないという現実を知り、いざという時、彼女と同じくおひとり様の自分はどうすればいいのか…と考えさせられた。
病気というのは準備してなるものではなく、突然やってくるものなのだ。
彼女の「不摂生は健康だからこそできること」という言葉が、妙に心に残った。
私自身も、偏食・夜更かし・運動不足…反省しきり。
帰りには、移転した友人のRAJI鍼灸マッサージ院にもお邪魔して、基本コースを施術してもらった。
南阿佐ヶ谷に開業した頃から「行こう行こう」と思いながら、ようやく伺えた。
いつも思うのだが、東京の電車に縦の路線があれば、西東京方面へのアクセスもずっと楽になるのに。
施術後は、彼女の行きつけのビリヤニ「狢(ムジナ)」さんへ、なんと今日は「ドリアンナイト(!?)」とのことで、駆けつけた。
店主はインドで修業した経験こそないものの、五島列島で異国の炊き込みご飯に憧れ、ひたすら自分の舌を頼りに試行錯誤を重ねたという。その創作ビリヤニはとても美味でした。
このお店、1年半前に南阿佐ヶ谷にオープンしたのだそう。
しばらくすると、髭の恰幅の良い中年男性が現れ、オーナーと話し込んでいた。
後にわかったのだが、この方はマレーシア観光大使とのこと。
さらにその後、マレーシアの「キング・オブ・ドリアン」とも称される『猫山王』を、丸ごと持参したサラリーマン風のお客さんが登場。
男性陣はビリヤニを楽しみながら、ドリアン談義やマレーシアでの面白話に花を咲かせ、「今日このドリアンを日本で食べられることが、いかに稀で幸運なことか」を熱く語っていました。
場が盛り上がったところで、いよいよ入刀式。
店主が奥から立派な出刃包丁を恭しく取り出し、トゲトゲの大きな果実に、慎重に最初の一刀を入れるのだった。
見た目に反して皮は意外と柔らかく、中からは黄金色に輝くしっとり艶やかな果実が現れた。
ドリアンには5つの小部屋があり、それぞれに大小さまざまな果実が詰まっていた。
丁寧に全てを取り出し、今日の“スポンサー”であるサラリーマン氏が、一番大きな果実を。私たちは小さめの果実を友人と二人でシェアさせてもらった。
通常のドリアンでも1つ4500円程するそうで、マレーシア産の「キング・オブ・ドリアン」とされるこの『猫山王』は、なんとその3倍の値がつくのだとか!?
確かに、バンコクの食堂でよく食べていたドリアンに比べて、格段に濃厚でクリーミーで、とても美味しかった。
それ以上に、東南アジアを旅していた頃の記憶が蘇ってくるのが不思議で楽しくて。
ちょうど昨晩、オーディブルで沢木耕太郎の『深夜特急マレー半島・シンガポール編』を聞き終えたところだったので、たまたま訪れた場所で、思いがけずアジアの空気を体感できたこの偶然が、まるで小さな奇跡のように感じられるのでした。